[ニュースから読み解くWebマーケティング]
情報の握手
Weblogに注目が集まるのと同時に「RSS(RDF Site Summary)」にも注目が集ま
るようになってきました。主にWebサイトの更新情報が記述されたファイルで、
RSSリーダと呼ばれる専用ソフトで受信するのが一般的です。
RSSを使用すると最新情報を簡単に抽出することができるので、標準でRSSを備
えているWeblogをRSSリーダで読む人が増えています。またWeblogが増えること
でRSSにも注目が集まり、一般的なニュースサイトでもRSSを配信するところが
増えています。
CNET Japan
http://japan.cnet.com/info/rss
All About Japan
http://allabout.co.jp/rss/
いずれもRSSまたはRDFと書かれたところをクリックすると、実際のファイルが
表示されます。人間には分からないフォーマットなので、これを専用リーダで
読むわけです。
ホームページでの情報配信に始まり、昨年はメールマガジンが非常に注目を集
めた一年だったと思います。読者を集める方法や、メールマガジンをビジネス
にする方法など、あらゆる方法論が語られた一年でもあったと思います。そし
てSEOやキーワード広告など、SEM(Search Engine Marketing)が花開いた一年
でもあったと思います。
しかし大量消費されれば人は食傷気味になるもので、特にメールマガジンとい
うものに辟易してしまった人も多いのではないかと思います。もちろん本当に
良いメールマガジンの効果は高いようですが。
プロモーションメールは一人平均15種類、好まれるメールの条件とは?
http://www.enatural.org/archives/000851.html
このような中、なぜRSSに注目が集まるかと言えば、それは情報の出し手と受け
手の需要と供給が見事にマッチしているからではないかと、ぼくは考えていま
す。
現在は主に個人やニュースサイトの情報配信に利用されていますが、Eコマース
サイトが格安情報、お買い得情報を配信するようになったらどうでしょうか。
メールボックスに直接飛び込んでくる押しつけがましさはなく、各Webサイトを
巡回する手間もなく、好きな時に好みの情報をRSSリーダで閲覧するのです。
送り手としてはカテゴライズされた情報を配信することでターゲッティングが
できますし、受け手としても好みの情報のみを受信できるというメリットがあ
ります。システムをデータベース化すれば、これらの情報配信は自動化するこ
とも可能です。
「送りたいと情報」と「欲しい情報」が、緩やかにネット上で出会い握手する、
そんな世界がやってきそうな予感がします。新しい世界を予感させるからこそ、
加速度的にRSSが広まっているのではないかと思います。
レンタルサーバのロリポップでは、早速ショッピングカート機能にRSS配信機能
を取り付けています。月額250円の基本料金でクレジットカード決済まで利用で
きるそうで、利用者は嬉しく、同業者は恐ろしいサービスではないでしょうか。
Color Me Shop! mini
http://www.enatural.org/archives/000844.html
2004年のキーワードは「RSS」です。
2004.01.14