[ネットで○○する時]
携帯電話への対応を考える時
携帯番号ポータビリティ制度がいよいよスタートし、何かと騒がしい携帯電話
業界ですが、携帯を使ったインターネットの利用に関する記事を続けて目にし
ました。
▼Jストリームは携帯ネットユーザーの利用動向調査を実施
http://www.stream.co.jp/company/release/2006/061031.html
このレポートでは、中高生だけでなく会社員や主婦・主夫層も、インターネッ
トに接続する主だった手段として、意外と携帯電話を利用している伝えていま
す。
▼日本のWeb利用者の年齢構成、6年間で20歳代の比率が半減
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061107-00000010-imp-sci
こちらのレポートでは、20代のWeb利用者が半減した理由のひとつとして、携帯
電話による利用増をあげています。
個人的な感覚ですが、携帯電話を使ったネット利用は年代によって随分と感覚
が異なるように思えます。私は30代前半ですが、たまにハタチそこそこの若者
と携帯に関する話をすると、予想以上に携帯電話を使いこなしていて驚かされ
ます。
「えー、田中さんの作ったサイト、携帯版ないんですかぁー。ありえなーい」
など、耳の痛い言葉を浴びせられることもしばしばです。
エンターテイメント系のサイトでは携帯電話対応はかなり進んでいると思いま
すが、一般企業のサイトでは携帯電話対応はまだまだというところが多いのが
いうのが実態ではないでしょうか。
しかし、少し前に話題になったKDDI(au)とGoogleの提携や、前述したような
レポートを見るにつけ、多かれ少なかれ一般企業のサイトでも携帯電話対応を
迫られることになるでしょう。
ただ、Web制作会社にとっては携帯電話への対応は頭の痛い問題です。
携帯電話会社は現在3社ありますが、それぞれページを表示する仕組み(言語)
が微妙に異なるので、3社それぞれに専用のページを用意する必要があります。
それに加え、同じ携帯電話会社でも世代によって表示上の制限に違いがあった
り、端末(機種)によっても微妙な違いがあるようです。
ということで、厳密に対応をしようとすると確認しなければならない環境は非
常に多岐に亘ることになります。携帯電話向けにサービスを提供している某企
業では沖縄に専門のセンターを作り、全携帯会社・全機種を揃えて確認をして
いるという話を聞いたこともあります。
要するに非常に手間がかかるという話で、手間がかかるということはコストアッ
プ要因にもなり、携帯電話への対応はサイト制作を発注する側にとっても頭の
痛い問題と言えます。
しかし、困り事があればそれをビジネスチャンスと捉え、解決手段を提供する
会社も出てくるものです。最後に、ちょっとしたツールをご紹介したいと思い
ます。
▼ケータイキット for Movable Type
http://www.ideamans.com/keitaikit/
これは、アイディアマンズ社がブログソフトのMovable Type向けに開発をして
いるプラグインソフトです。残念ながら、今年の10月25日販売予定から遅れて
いるようですが、個人的には注目しているプラグインです。
詳細な機能説明は上記のページにゆずりますが、普通にブログを更新するだけ
でPCのみならず、各社携帯電話向けのページも用意してくれるというプラグイ
ンです。
実際に試していないので、このコラムで実用性に踏み込んだところまでは言及
出来ませんが、仮に企業ユースに十分に耐えうるものであれば、自社サイトを
ブログ(Movable Type)で構築する新たなメリットになるかもしれません。
2006.11.08