[ネットで○○する時]
ビジネスブログの導入、その前に
ここ最近、各所でその言葉を目にするようになった「ブログ」。去年の中頃あ
たりから、主に個人ユーザーを中心として爆発的な広がりを見せてきたブログ
ですが、ここに来てビジネスにも活用しようという動きが本格的になってきた
ように見受けられます。
今年に入ってからは、その言葉を見かけるのはパソコンやインターネット関連
の雑誌のみならず、一般のビジネス誌や新聞紙面でもブログの記事を見かける
ようになっていることからも、ビジネスツールとしてのブログ活用の裾野の広
がりを感じます。
しかし、更新の簡便性やSEO効果などブログのメリットが声高に伝えられる一
方で、その負の部分=リスク要因についてはあまり目にすることがないのは少々
気になるところです。今回は、あえてブログに起こりうるリスクをいくつか挙
げてみたいと思います。
○担当者が辞めてしまった!
詳しいHTMLの知識がない人でも、簡単に更新できるがブログの魅力。ならばと
いうことで、頻繁な情報更新をウリとしたブログを立ち上げたまでは良かった
けれど、頼りにしていた社内の更新担当者がまさかの退職。他に更新を担当で
きる人材も社内におらず、せっかく立ち上げたブログは1ヶ月以上も更新が止
まったままに…
→「会社」でブログを運営しているといいつつも、その実「個人」での運営だっ
たりしませんか?
○コメント削除が思わぬ波紋を…
ブログのあるページに、自社サービス(商品)への中傷と取れるようなコメン
ト。これはけしからんということでコメントを削除したところ、「中傷ではな
く御社のことを思ってのクレームだ」という書き込んだ本人からのコメントが。
コメント欄を通じてやりとりをしているうちに、第三者も割り込んできて収拾
がつかない状態になってしまった。
→オープンな場での顧客とのコミュニケーションは、思うよりもデリケートな
ものであったりします。
○ブログのカスタマイズでがんじがらめに。
自社のホームページをブログにリプレイスするにあたり、ブログの標準機能で
は事足りない機能が大量にあることが判明。それらを補うために、独自プログ
ラムの導入も含めた強力なカスタマイズを敢行。結果として、システムが分か
る一部の人間しか手がつけられないブラックボックスなブログになってしまっ
た。誰もが更新・修正出来るように、ブログ化したのに…。
→どんなホームページでも、ブログに置き換えられるとは限りません。
光あるところには必ず影があるというのは、ブログとて例外ではありません。
これまでになかったメリットを手に入れると同時に、これまでとは違ったリス
ク要因も発生しうるということを意識しておくべきではないでしょうか。
2005.03.29