[目からウロコの企業Web活用術]
Googleの動きに一喜一憂
ここ最近、Googleの検索エンジンの結果が流動的になっています。一昨日まで1
位だったのが、昨日は圏外、今日は5位・・・などなど。順位の乱高下もそうで
すが、ページランクも5になったり0になったり3になったり、落ち着く気配があ
りません。アルゴリズムがどう変わったのか? 非常に気になって仕方がなくて、
血眼になって調べている方もいらっしゃると思います。ただ一つ言えることは、
今現在は非常に流動的な状況で、そこにばかりとらわれるのは得策ではないと
いうことです。
検索エンジンを欺いて検索結果の上位に無理矢理表示させようとしているスパ
ムを排除させ、より人間の求めてる検索結果を導き出すために、検索エンジン
を提供している会社は日々努力をされていることと思います。Googleは、Yahoo!
のページ検索やexcite、BIGLOBE、Niftyといったようなサイトにも提供されて
いる検索エンジンのため、その影響範囲が大きく検索結果がそのまま売上の増
減に直結するような会社もあることでしょう。だからこそ、Googleの動きに一
喜一憂してしまうわけですね。ですが、その動きを一から十まで追いかけてい
くことは、果たして限りある時間を有効に活用しようとした場合に有効でしょ
うか?
ふと考えてみると、例えばショッピングサイトで・・・
検索エンジン経由の「サイト訪問者」が「1%」の確率で購入をするとします。
首尾良く検索結果の順位が向上できて「サイト訪問者」が「1.5倍」になると、
「売上」は「1.5倍」になります。逆に、検索結果の順位は同じままでも「サイ
ト訪問者」にうまくプレゼンテーションができるサイトにブラッシュアップし
たり、魅力的な商品を導入することによって「サイト訪問者」の購入確率を
「1.5倍」にすることができれば「売上」は「1.5倍」になります。もちろん、
両方とも「1.5倍」に向上させることができれば「売上」は「2.25倍」になりま
す。実際にはこれほど計算通りにはいかなかったりしますが、かけるコストや
時間、効果のバランスを考えてサイトの運営をした方がお得なようです。
以前、顧客や自分たちのビジネスをうっかり忘れて、ITのためにITを導入する
ことになってしまった企業の話をよく聞きました。目的のはき違えにならない
ように、顧客や自分たちのビジネスの視点をしっかりと持ってサイト運営に携
わりたいものです。
ビジネスの相手は顧客であって、検索エンジンではありません。しかし、影響
が大きい検索エンジンのことは忘れないでください。何事もバランスです。
2003.05.28