[目からウロコの企業Web活用術]
トイレはどこですか?
デパートやショッピングモールなどで、トイレに行きたくなったらどうするで
しょうか? 何度も足を運んだお店ならトイレの場所を把握していてすぐにたど
り着けることでしょう。しかしながら、はじめて行ったお店では意外と迷った
りするものです。
目の前に優しそうな店員さんがいれば、聞くのが一番早くて確実そうですが、
誰も近くにいなかったり聞くのが恥ずかしかったりする場合もありますよね。
トイレの話ばかりでは何のことやら?ということになるかもしれませんので、
ホームページの内での行動と合わせて考えてみましょう。
人は何かを探している時に、次のような行動をとると思います。優先順位はそ
れぞれ違うと思いますが、おおかたはこれらが行動ベスト3になるでしょう。
・ありそうなところを探す
・ありそうなところを指し示すものを探す
・人に聞く
「人に聞く」というのは人がいないとできませんので、ホームページでの行動
を考えるために、上の二つを考えてみます。
まずは「ありそうなところを探す」ですが、トイレがどういうところにあるの
か無意識のうちに頭の中で考えているのではないでしょうか。お店の出入口、
階段、エレベーターなどの近くといったトイレが設置されていそうなところを
中心に探すはずです。階段の脇でキョロキョロしている人って見かけたことは
ありませんか? きっと、トイレを探しているんだと思います。
「ありそうなところを探す」ということは、“ありそうなところに適切に配置
されていない”と顧客を迷わせてしまうことに違いありません。ホームページ
内のコンテンツで“ありそうなところに適切に配置されていない”情報があっ
た場合、せっかくの情報が埋もれてしまうでしょうし、その情報を探しに来て
くれた人もあきらめて帰ってしまうかもしれません。“ありそうなところに適
切に配置されていない”ものがないように、是非チェックをしてみてください。
次に「ありそうなところを指し示すものを探す」ですが、いわゆる案内看板や
案内図を探すといったような行動です。トイレを示す文字で実際に利用されて
いそうなものを、ざっと思い浮かべてみました。トイレ、トイレット、お手洗
い、御手洗い、お手洗、御手洗、手洗い、便所、洗面所、化粧室、Toilet、
RestRoom、WCなどなど。驚くほどたくさんありますね。トイレ、トイレと、こ
の3文字を頭に思い描いて探していたら、目の前にしゃれたデザインの案内看
板でRestRoomって書いてあったのに見落としていたというような経験はありま
せんか。このようなことが起こらないように、ホームページでも訪れる客層に
あったわかりやすい言葉遣いをして迷わないようにしなければなりません。
さらに、案内看板でも先ほどの例と同様に「ありそうなところを探す」傾向が
ありますので、人の往来の多い通路に適切な向きや大きさで配置するべきでしょ
う。その他、いわゆるガイドマップや店内パンフレットを探すために、やはり
ありそうな場所である出入口、エレベーター、エスカレーター、案内窓口など
を探すことも多いのです。こんなことも参考に、クリックを促すナビゲーショ
ンボタンやリンクテキストなどをじっくりと考えてみてはいかがでしょうか。
トイレを見つけられなくて困ったことはありませんか? ホームページでも欲し
い情報が見つからなくて困っている人がたくさんいます。ホームページ訪問者
の行動を予測して適切な誘導をすることで、迷う人やあきらめる人を減らして、
問い合わせや購入といった行動へつなげることができるのです。
2003.01.22