[コレが気になる!]
第3のログデータ
アクセス解析と呼ばれるソフトはページが閲覧された際に、閲覧されたページ
とその前に閲覧していたページの情報をログに蓄積し、その情報の統計を表示
します。弊社の提供しているアクセス解析も同様の仕組みで、このようなアク
セス解析の弱点は閲覧された時点でのログであるため、最後に閲覧したページ
(そのサイトから去る前に閲覧したページ)の滞在時間を求めることが出来な
い点です。
この弱点を補完するには、ページ閲覧時ではなく、リンクのクリック時にもロ
グを取る必要があります。クリックした時点で元のページとクリックしたリン
クのログも記録出来れば、特定ページを何秒閲覧してどのページに移動したか
とうログデータがアクセスするリンクが内部、外部に関わらず取得出来ます。
リファラ、ページに続く第3のログデータ「クリックログ」です。
少しわかりにくいので図解します。
検索エンジン経由でページAに訪問し、その後ページBへ移動しページBにある外
部リンク先をクリックして去っていった事象があったとします。
00:01 検索エンジン→ページA
00:10 ページA→ページB
00:20 ページB→外部リンク先
通常のアクセスログ
検索エンジン ページA ページB 外部リンク先
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00:01 リファラ ページ閲覧
00:10 リファラ ページ閲覧
通常のアクセスログでは「検索エンジン→ページA」「ページA→ページB」の情
報は取得出来ますが、「ページB→外部リンク先」は取得できません。
クリック測定のログ
検索エンジン ページA ページB 外部リンク先
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00:10 閲覧 クリック先
00:20 閲覧 クリック先
一方クリック測定では「ページA→ページB」ページB→外部リンク先」の取得が
できますが「検索エンジン→ページA」が取得出来ません。
クリックログはサーバーの提供するアクセスログには残っていません。ページ
内にクリック測定の為のJavaScriptを入れて、専用のログとして書き出す必要
があります。ただしこのデータは今までのアクセスログと混ぜてデータベース
へ入れるとより正確なアクセス解析が可能となります。弊社も年明けリリース
に向けて「いちにのアクセス解析」にこの仕組みを組み込んでいます。
SEOやリスティング広告などのサイトプロモーションによりそれなりに集客がで
きるようになると、次はサイト内での誘導を最適化する為に様々な施策が必要に
なります。ブログやCMSの普及で制作会社ではなく、サイトの所有者自身でサイ
ト内誘導の施策ができるようになってきた今、その検証がますます重要になっ
てきています。第3のログデータを活かしたアクセス解析がサイト運営者にど
のような気づきを与えるか楽しみです。
2005.09.28