[コレが気になる!]
ブロードバンド加入世帯500万
昨年の私が年末に書いたメールマガジンを読み直してみると、去年の総括とし
てADSLの加入者数を上げていた。そのころ120万の加入者は今では500万となっ
ている。今年の総括としてもやはりこのADSLの普及がもっとも日本のインター
ネットに影響を与えたと思われる。駅前やスーパーなどでもモデムの無料レン
タルと名を打って加入を促進する活動を行うなど、まさに携帯電話が爆発的に
普及した時期の動きに近い。
では実際に日本のインターネットは今年一年でどのように進化しただろか?確
かにアクセス回線は早くなったが、その回線速度を有効に生かすコンテンツは
あまり生まれていない。ホームページを運営する側としては、コンテンツが動
画であったり、アニメーションであったりする必要性がそれほどないことにも
起因するが、利用者もじっくりとパソコン上で動画やアニメーションをみたい
と思っていないというのも事実であろう。商品紹介がビデオで流れたら、それ
はテレビのコマーシャルと同じようにあまり進んで見たいと思う物ではないの
だろう。
では加入者500万と普及したADSLは他にどのような影響をもたらしたのだろうか?
今年の傾向としては、常時接続ということに注目したほうが賢明であろう。接
続時間を気にせずにページを閲覧することにより、以前だったら印刷したり、
保存したりしてたページも、オンラインのままじっくりと読むようになってい
る。また、疑問に思ったことはすぐに検索するという習慣を持った人が確実に
増えてきている。その結果という訳ではないかもしれないが、今年は検索エン
ジン対策ということも注目され、自社ページへの誘導が盛んに行われた年であっ
た。
では来年はどのようなことが注目されるであろうか?自社ページへの誘導がう
まくいった後はそれをいかに売り上げにつなげるかということが注目されるで
あろう。そのために必要なことは何か。ページの内容であったり、ページ間の
移動のしやすさであったり、様々な要因が考えらるが、一つだけ言えることは、
そのページの作り方が正しいか正しくないのかを判断するには、仮説を立てて
アクセス情報を収集し、検証する必要があるということである。通常でも仮説
を立てて検証するということは「こういうページ構成にしたらどうだろう」→
「問い合わせが増えた」と無意識に行っていていることであるが、途中のアク
セス経緯にまで関心を向けることまでなかなかできずにいる。本来だったらそ
こに成功要因や失敗要因があるにもかかわらず、手つかずでいることが多い。
来年はWebから情報を提供するにとどまらず、Webから見込顧客のアクセス情報
を収集し、ページの最適性を検証するというフェーズに徐々に移っていくので
はないだろうか。
総務省のDSL普及状況公開ページ
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/whatsnew/dsl/
2002.12.25