[コレが気になる!]
HTML標準に準拠しているのはわずか4.6%
ホームページはHTMLというスクリプトで書かれている。インターネットが普及
した理由の一つとしてこのHTMLを理解して情報を表示するソフトウェア(ブラ
ウザ)がWindowsはもちろんMacやUNIXでも同じように動いたことに起因してい
ることは有名な話である。このHTMLというスクリプトの標準化を行っている団
体World Wide Web Consorsium(W3C)が時代の流れにあわせ、HTMLもバージョン
アップしている。古いバージョンでは使えたタグ(HTMLの基本文)が新しいバー
ジョンでは使えなかったり、同じ表現をする方法がいくつもあったりなど、か
なり複雑になってきている。
一般的にWebの制作会社を始め、オンラインショップや会社のWebを自社で運営
しているところも、HTMLを最初から最後まで記述することはほとんどなく、Web
制作ソフトを力を借りて、HTMLを書き出している。あまりデザインにこだわら
なければワープロ感覚でホームページは簡単に出来てしまうのである。
このHTMLの標準とWeb制作ソフトウェア、そしてWebブラウザは本来がきちんと
同期をとって、標準に準拠する形でバージョンアップしていかなければならな
い。ところが実際にはそうでもない。Web制作ソフトウェアを使って書き出した
HTMLはブラウザで全く問題ないように閲覧出来る。しかしながら標準に準拠し
ているか確認するといくつもの修正箇所を指摘されるのである(*1)。
そして今回標準化を共に進めているW3Cの会員のWebサイトをチェックしたとこ
ろ、HTML標準に準拠しているのはわずか4.6%であったとのことである。本来は
先導して標準を促進すべきメンバーが守れていないのである。メジャーなブラ
ウザでの表示上は問題ないのだろうが、交通規則を守らない警察官を見ている
様で、標準とは何なのかを考えさせられてしまった。
インターネットが家庭の中まで入り込んできており、今後Webブラウザもパソコ
ン用だけでなく、いろいろなハードウェア向けと種類が増えるだろう。制作す
る立場からHTMLの標準に対する意識をもう少し高めなければと思っていた矢先
だったのでこの記事に少しショックを受けた。
(*1)HTMLページが標準準拠かどうかを調べるサービス W3C Validator
http://validator.w3.org/
情報元 INTERNET Watch
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2002/0826/marko.htm
2002.08.28