[ホームページを「できる営業マン」にする方法]
検索エンジンからのアクセスは減るのでしょうか
ChatGPTに代表されるチャットAIは、SNS以来の真新しいネットの
仕組みとして方々で注目を集めていますね。
「ゲームチェンジャーだ」・「Googleは終わった」など、
いろいろな言説が賑やかに飛び交っていますが、Webサイトを
運営する私たちにはどんな影響があるでしょうか。
チャットAIは人に代わって様々な言語処理を行う優秀なツールだと
思いますが、中でも検索エンジンが担ってきた役割を、
チャットAIがどの程度まで代替しうるか、サイト運営者としては
気になるところだと思います。
なぜなら、Webサイトにとって重要な集客装置である検索エンジンを
取り巻く環境への変化は、それは自社サイトのアクセス状況への
変化と同義と言えるからです。
さて結論から述べると、チャットAIの台頭によりWebサイトの
アクセス数は減少することが見込まれると私は考えています。
ちょっとした質問・疑問の回答をネットから得るといった用途で
あれば、チャットAIから回答がもたらされる可能性が高いので、
こういった目的に検索ニーズは取って代わられるのではと考えます。
ひとつ事例をあげます。
不動産関連のお客様で「駐車場代金は消費税対象になるか否か」の
記事を、自社サイトのよくある質問コーナーに掲載している方が
いました。
この記事は、その回答を簡潔に示した内容になっていたこともあり、
特に消費税が8% → 10%になった際には、検索エンジン経由で
多くのアクセスを集めることになりました。
このようなアクセスは、チャットAIが組み込まれた検索エンジンが
一般的になるにつれ減少していくはずです。
なぜなら、サイトに誘導するまでもなく、チャットAIからその場で
回答が得られる可能性が高いからです。
一方で、前述した記事で多くのアクセスを集めたものの、
アクセスが増えただけで、お問い合わせが増えるなどの実利は
得られませんでした。
もともと閲覧者がサイトを訪れた動機が、純粋な不動産ニーズでは
なかったため、お問い合わせに繋がらなかったのは自然なことです。
このような自社サイトの利益に直接関係のないアクセスは、
チャットAIにより今後は減る傾向にあると考えていますが、
それが自社サイトへのお問い合わせ減少とイコールには
ならないはずです。
むしろ、チャットAIのような高度な言語解析が可能な仕組みの
登場で、これまでに検索エンジン向けに特定のキーワードを
意識して使ったり、意味が曖昧な指示代名詞を避けるといった
ライティングテクニックから、人々を解放することにつながるかも
しれません。
そう考えた場合、私たちに求められるのは自社や自社サービスに
関する情報を余すこと無くネット上で発信すること、
つまり私たちに出来ることは今までもこれからも本質的には
変わらないのではと、私は思います。
2023.03.08