[ホームページを「できる営業マン」にする方法]
「○○で1位」とロングテール
SEO(検索エンジン最適化)の成果をあらわすものとして、「○○で1位」とい
うのをよく目にします。○○に入るのは検索キーワードですが、検索サイト名
と組み合わせて、Yahoo!検索「生命保険」で1位、Google検索「不動産」で3位
などという言い方もします。
この「○○で1位」、1位を頂点として順位が上位であればあるほど非常に好印
象となりますが、少し注意が必要です。顧客によく利用される検索キーワード
であれば問題ありませんが、あまり利用されない検索キーワードや、顧客とは
関係のない人たちが利用する検索キーワードで上位表示されたところで、その
効果には疑問符がつきます。
また、下記の2サイトがあった場合、
Aサイト
○○で1位、○○購入で25位、○○比較で45位、○○□□で9位、○○△△で9位
Bサイト
○○で3位、○○購入で1位、○○比較で1位、○○□□で1位、○○△△で1位
「○○で1位」を見ると、Aサイトの方が成功しているようにも見えますが、
「購入」や「比較」などといった購入確率の高い人が検索していると想定され
るキーワードで上位にあったり、他のキーワードと組み合わせた際に上位に表
示されているBサイトの方が、成功しているというケースも数多くあります。
アクセス解析ツールなどを活用して、実際に自社サイトの資料請求や問い合わ
せに結びついた検索キーワードをX軸、件数をY軸としてグラフを書くと、下の
ようなグラフになることが多くあります。これが、長い尻尾のように見えるこ
とから「ロングテール」と言われています。上位いくつかが大半を占めている
というパレートの法則(8:2の法則)に代わり、ネットでは検索エンジンなどを
利用して情報の隅々までたどり着けることから、1件ずつしか成約が無いような
ニッチなものの積み重ねが大きな成果に結びつくことを表しています。
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○ ○ ○ ○ ○
○ ○ ○ ○ ○
購 比 □ △
入 較 □ △
人は様々な検索キーワードを利用します。自社の顧客となりそうな人たちが利
用する様々な検索キーワードで上位に露出することで、「○○で1位」といった
わかりやすい指標では下位に甘んじていても、きっちりと成果を出せるサイト
になることがあるのです。誰もが思いつく検索キーワードだけにとらわれるの
ではなく、実質的な効果を見極めながらSEOに取り組み、目先の成果ではなく実
質的な成果を高めていきましょう。
2006.03.08