[ホームページを「できる営業マン」にする方法]
違いの分かる効果測定
先日、クライアントのサイトプロモーションで広告を出稿しました。広告出稿
前の企画段階で、広告の種類毎に平均的なクリック率はどれぐらいなのか、ど
れだけ自社のターゲットと合致しているのか、ユーザーに何を伝えれば行動を
促すことができるのか、などといったことについて調査を行いました。ほとん
どの媒体は見込んだ効果が得られそうもないということで却下し、いくつかの
広告に的を絞りました。主なものは、読者層とターゲットが一致しそうなメル
マガの記事広告(A)、専門サイトへのテキスト広告(B)、関連サイトへのテ
キスト広告(C)の、3つです。
広告の結果は下記のようになりました。
クリック率(単価) コンバージョン率(単価)
Aメルマガ記事広告 1.14%(163円) 6.70%(2,432円)37件
B専門テキスト広告 1.18%( 14円) 1.96%( 714円) 7件
C関連テキスト広告 0.65%(108円) 1.98%(4,500円) 2件
※クリック率(単価)・・・広告がクリックされた確率と単価
※コンバージョン率(単価)・・・資料請求された確率と単価
広告媒体から広告表示数やクリック数・クリック率はレポートされるため、そ
こまでのデータは取得できるのですが、クリック数やクリック率だけでは広告
の効果は計りきれません。そもそも、何のために広告を出稿しているかという
と、資料請求者を増加させるためです。もちろん、資料請求後に成約までいた
らなければ売上につなげることはできませんが、今回はいかに資料請求者を増
やすことができるかという点を効果測定の基準としました。
クリック率やクリック単価だけを見ると、B専門テキスト広告が一番優秀に見え
ますが、Aメルマガ記事広告のコンバージョン率の高さが際だっております。よ
く考えてみると当たり前なのですが、記事広告の体裁をとっているところは内
容をよく理解した上でクリックしてくれますので、資料請求にいたる確率が高
いのです。また、ターゲットが合致しているB専門テキスト広告と、ターゲット
範囲が広くなっているC関連テキスト広告を比較しても当然のように、クリック
率が変わってくるのです。
広告出稿後に、効果を測定できる数字がわかれば、その理由を推察し次の行動
の精度を高めることができます。広告もホームページもこの点は同じだと思い
ますが、いかに自社製品やサービスとターゲット層が合致しているか、いかに
ユーザーのクリックを誘える内容となっているか、問い合わせや注文といった
行動を促すかという点につきますね。
広告のクリック数、クリック率、クリック単価、コンバージョン率...など、
ホームページのページ閲覧数、訪問者数、1訪問者あたりのページ閲覧数など、
全ての数字にはそこに至る原因があっての結果です。結果を知らずして原因は
わかるはずもなく、原因を突き詰めて次の行動につなげる必要があります。数
字の多い少ないに一喜一憂するのではなく、原因が突き止められる効果測定を
行うことによって、ホームページであっても広告であっても成果の高いモノに
することができるのです。
2003.10.08