[イーナチュラルな人々]
居酒屋通りに学んだ、本当に大切なこと
1年と1ヶ月ぶりの登場飯島です。久しぶりのコラムにちょっと緊張
気味ですが、どうぞお付き合い下さい。
さて私の住む相模原市は、平成22年4月1日に政令指定都市となり、
都市計画が進んでおります。いつも利用する相模大野駅も商業施設
を建設中です。専門店群や屋上レストランが入る商業ビルができる
ということで、3年後の完成を心待ちにする反面、少し寂しいことも
あります。
この開発に伴い、駅前から一本奥に入った通り「大野銀座商店街」
にあった居酒屋さん等の一部が、移転、閉店してしまったのです。
「大野銀座商店街」は老舗の居酒屋さんが軒を連ね、夕方ともなる
とご近所さんや、お仕事帰りのサラリーマンで賑わいます。店先に
提灯をぶら下げた飲み屋さん、古い店構えの焼き鳥屋さん。笑い声
と煙が漂う商店街は、駅前の整然とした雰囲気とは一味違い、少し
だけタイムスリップしたような、そんな気持ちにさせてくれます。
私はこの商店街の一角にある焼き鳥屋さんによく行きました。20時
頃に行くと、もうほとんど焼き鳥の種類は残っていないのですが、
アットホームで居心地の良い店内で、ついついお酒が進んでしまう
のです。
この焼き鳥屋さんをはじめ、他の居酒屋さんも、今は駅前の整然と
した中に点在しています。お店はいつも通り営業しているはずなの
に、なんだかひっそりしていて、私は少し寂しい気持ちです。
現状をより良いものにするために、新しいものを取り入れることは
とても重要です。しかし、そのために今まであったものの良さが損
なわれてしまうのは、本来の目的から少し外れてしまっているよう
な気がします。
本来の目的達成のために、今一度全体を俯瞰してみることを忘れて
はいけないと、居酒屋通りから学んだお話でした。
お酒好きのボヤキに聞こえていたら申し訳ありません。
2010.09.22